CCIJF – 在仏日本商工会議所

生保保険料収入、2月に記録的水準

仏保険業連合会(フランス・アシュルール)が4月4日に発表した集計によると、生保保険料収入は2月に170億ユーロとなり、2月としては過去最高記録を更新した。解約分・支払い保険金を控除後の純保険料収入は58億ユーロとなり、前月の45億ユーロを上回り、2月としては20年来で最も高い額となった。前年同月比では25億ユーロの増加を記録した。なお、生保の運用資産総額は1月時点で2兆ユーロを超えている。

2月の保険料純収入を種類別にみると、変額保険が46億ユーロとなり、増加を支えた。定額保険も13億ユーロの純収入を記録した。

競合する貯蓄商品であるリブレA及びLDDS(いずれも利息非課税の貯蓄口座)は2月に15億8000万ユーロの純流入を記録したが、2月1日より適用の利回り引き下げ(3%から2.4%へ)の影響を受けて純流入幅は後退している。その分、生保への流入が加速した。リブレA・LDDSの利回りは8月1日付でも再度引き下げられる見通しで、生保は追い風が続くものとみられる。

今後の貯蓄資金の推移は予測が難しい。トランプ関税砲の影響で景気が低迷すれば、信用創造と所得水準に影響が及び、貯蓄の余裕が失われる可能性がある。先行き不透明から貯蓄性向が高まる可能性はもちろんあるが、フランスでの貯蓄性向の推移は、2019年の4%から2024年には8%まで上昇しており、既にかなり高い水準にある。