CCIJF – 在仏日本商工会議所

使い捨て電子たばこ「Puff」、販売禁止法案が国会で可決に

Puffと呼ばれる使い捨て電子たばこの販売を禁止する法案がこのほど、国会で可決された。左派勢力が提出した議員立法法案が上院で最終的に可決された。

Puffとは、そのまますぐに消費でき、なくなったら捨てる使い捨て型の電子たばこで、手軽さが受けてよく売れている。様々なフレーバーがあり、若い世代に対する訴求力も高い。それだけに、はじめてたばこを吸う人の入口となっており、ニコチン中毒を定着させるものとして問題視されていた。隣国ベルギーでは既に禁止対象となっており、フランスでも禁止が決まった。

調査によると、13-16歳の81%がPuffについて聞いたことがあると回答、吸ったことがあると答えた人は18%となり、これは2022年と比べて5ポイント上昇した。SNSが主な普及の媒体となっており、1週間に1回はPuffをSNS上で目にすると答えた若年者は全体の25%を超えている。Puffは電子たばこの販売の主流となっており、2022年の売上高は1億4000万ユーロで、一部の販売店においてはPuffが半分を占めるに至っているという。ニコチン中毒を定着させるリスクでは、たばこ1箱分程度の値段で、たばこ2箱相当分のニコチンが摂取されることが問題視されており、さらに、リサイクル面での問題も指摘されている。

一足先に販売禁止に踏み切ったベルギーだが、禁止措置はあまり徹底されていないといい、検査が行われた販売店の8割では禁止措置が守られていなかったという。