ロレアル、ジャックムスと資本提携
仏化粧品大手ロレアルは2月7日、仏ファッションブランドのジャックムス(JACQUEMUS)と独占的な提携契約を結んだと発表した。ロレアルの高級ブランド事業「リュクス」部門が、ジャックムス名義のフレグランスや化粧品などの開発と販売に当たる。ロレアルとジャックムスは長期契約を結び、また、ロレアルは、ジャックムスに少数株主として出資する。契約期間や条件、出資率については公表されていない。
ジャックムスは、仏デザイナーのサイモン・ポート・ジャックムスが19歳だった2009年に立ち上げたブランド。出身の南フランスのテイストを前面に打ち出し、ラベンダー畑でのランウェイや、SNSを通じた広報戦略などで急成長を遂げた。パリのモンテーニュ通りに店舗があり、昨秋にはニューヨーク店舗(ソーホー)をオープンした。報道によれば、2023年の年商は2億8000万ユーロに上ったが、2024年には高級ブランドの世界市場の減速もあり、同社も25%を超える減収を記録したとみられている。2023年12月にはダギュザンCEOが辞任し、空席となっていたCEO職に、最近になって、セリーヌの北米部門のトップを務めていたサラ・ベナディ氏を起用した。プレジデント兼アートディレクターは引き続きジャックムス氏が務めている。
ロレアルのリュクス部門は、ミュグレーなどを傘下に収め、プラダやミュウミュウなどと多数のライセンス契約を結んでいる。ジャックムスについては、買収する可能性は否定している。
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