CCIJF – 在仏日本商工会議所

住宅ローン与信額、2024年にも15%減

6日発表の中銀統計によると、2024年の住宅ローン新規与信額は1101億ユーロとなり、前年比で15%近く減少した。同与信額は2023年には40%の大幅減を記録していたが、2024年にも減少が続いた。2014年以来で最低の水準まで下がった。

ただ、月間統計をみると、2月の68億ユーロに対して、12月には116億ユーロまで増えており、回復傾向を示している。与信平均金利(保険除く)は、2024年年頭には4.17%だったのが、年末には3.30%まで低下しており、与信条件は改善しつつある。

住宅ローン仲介業のMeilleurstaux.comの集計によると、2024年の住宅購入者の平均年齢は37歳、平均購入額は21万848ユーロとなった。購入者の平均月収は5005ユーロ(手取り)で、これは前年の4846ユーロから上昇している。頭金の平均額は6万3421ユーロに上り、これは前2年と比べて1万5277ユーロも高い。金利が低下する中で、借入額を増やそうとする意識が働くのが通常であることを考えると、これらの数値は、購入者が余裕のある富裕層により傾いていることを示唆している。政局混迷など先行き不透明の中で、購入に動けるのは余裕のある人という構図がある。ただ、銀行はいずれも与信拡大に積極的で、今年には与信拡大が本格化する期待もある。ソシエテジェネラル銀行は、20年融資に2.99%の金利を適用することを謳ったキャンペーンを開始し。