CCIJF – 在仏日本商工会議所

ビューローベリタスとSGS、統合を協議

検査・認証大手の仏ビューローベリタスとスイスのSGSは15日、統合の可能性を探る協議を進めていることを明らかにした。前日にブルームバーグが行った報道を認めた。両社はそれぞれ別のプレスリリースを発表して協議の存在を認めたが、合意に至る保証はないとも付け加えた。

両社とも創業100年を超える老舗企業で、いずれも上場企業。ビューローベリタスは最近にパリ株式市場CAC40指数入りを果たした。年商は60億ユーロ、140ヵ国に進出し、従業員数は8万5000人を数える。SGSは年商70億ユーロ、120ヵ国に進出し、従業員数は10万人。14日時点の時価総額は、ビューローベリタスが140億ユーロ、SGSが165億スイスフラン(約175億ユーロ)で、規模の近い2社の統合となる。

両社とも、この12ヵ月間に小規模な企業買収を繰り返して経営規模を拡大してきた。報道によれば、両社は2ヵ月前に統合の可能性を巡る協議に着手した。検査・認証の分野では、欧州において5%を超えるシェアの事業者はなく、大手2社の統合にはなるが、競争法規上の問題は生じない見込みだという。ビューローベリタスは仏バンデル、SGSはベルギーのGBLという一族経営の投資会社をそれぞれ主要株主としており(バンデルは26.5%株式を保有)、その出方が成否を握る鍵の一つになる。ビューローベリタスには、仏公的投資銀行のBPIフランスが傘下ファンドを通じて4%を出資しており、同行の出方も注目される。

15日の発表を受けて、SGSの株価は6%近くの低下を記録。ビューローベリタスは逆に2.3%の上昇を記録した。なお、両社の株価はこの12ヵ月間では大きく上昇していた(SGSが約20%、ビューローベリタスが30%)。