CCIJF – 在仏日本商工会議所

仏企業倒産件数、2024年に大きく増加

大手銀行BPCEがまとめた暫定値によると、2024年の企業倒産件数は6万6422件となり、2010年以来で最高の水準に達した。

倒産件数は2010年から2015年にかけては年間6万件超で推移していた。2015年に6万3760件まで増えた後、倒産件数は減少に向かった。その後、新型コロナウイルス危機時には、手厚い保護の効果で人為的に倒産件数は年間3万件を下回る水準まで低下したが、その後は、支援の縮小とともに、本来なら淘汰されていたはずの企業の倒産が倒産件数を押し上げ続けており、2024年末時点で極めて高い水準まで達した。

2024年には、キャディ(買い物カート製造)、デュラレックス(ガラス容器製造)、ル・コック・スポルティフ(スポーツ用品)など、中小・中堅企業の倒産件数が5265件に上り、これは、コロナ危機前の2019年と比べると51%の大幅増となった。企業倒産で影響を受けた雇用数は26万人程度で、こちらは前年並みだった。

2024年の企業倒産に占める設立3年以内の企業の割合は18%と小さく、これは、このところの企業設立の増加が企業倒産の増加に関係しているわけではないことを示している。2025年にも企業倒産の増加の勢いは続く見通しで、BPCEでは、減少に向かうとしても年末になると判断している。