CCIJF – 在仏日本商工会議所

2024年の仏気象状況:記録的な多雨に、気温も上昇

メテオ・フランス(気象協会)は12月19日、2024年の仏本土の気象状況に関する速報値を公表した。記録的な多雨となり、同時に、高温にも見舞われた。

集計によると、2024年の降水量は平年比(1991-2020年の平均比)で15%増となり、1959年以来の上位10位以内に入った。パリでは過去65年間で2番目に降水量の多い年となった。ただし、南西の山岳地方に位置するピレネー・アトランティック県(平年比10%減)とオード県(同20%減)では厳しい少雨が継続しており、地域により状況は異なる。多雨と気候変動の関係は明確ではないが、メテオ・フランスでは、豪雨が多くなった(地域により10-15%増)ことには気候変動の影響があると考えられると指摘している。

多雨と絡んで、日照時間も10%減を記録したが、逆に温度は上昇した。こちらは気候変動の直接の影響であると考えられる。平均気温は14度程度となり、平年比で1度程度の上昇を記録した。2024年は1990年のメテオ・フランス創業以来で5番目に暑い年となった。上昇幅は東部地方で1.3度と最も大きい。ジロンド県カゾー市では、41.3度という史上最高温度が記録された。メテオ・フランスでは、2050年頃には、半分以上の年で平均気温が15度を超えることになると予想している。