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イスラム過激派による中学教諭の斬首事件、特別重罪院で裁判始まる

パリ特別重罪院で4日、2020年に発生した中学教諭の斬首事件の裁判が始まった。8人が起訴された。

この事件では、イスラム教の預言者ムハンマドの戯画を題材に、政教分離に関する授業を行った中学の社会科教諭サミュエル・パティさんが、インターネット上で脅迫を受けた末に、チェチェン出身のイスラム過激派に勤務先の学校付近で殺害された。犯人のアンソロフ(事件当時18才)は警官隊により射殺された。今回の裁判では、22才から65才までの8人が被告人となり、テロ行為への協力について責任を追及される。うち2人の被告人は、アンソロフのために武器調達などの便宜を図ったとして、テロ共犯の容疑で起訴された。最高刑は終身刑となる。このほか、授業の内容など事実関係について虚偽の証言をして、事件が起きるきっかけを作った女子生徒の父親(モロッコ国籍)と、この父親に近いイスラム教の説教師(フランス・モロッコ国籍)の2人(いずれも勾留中)が、テロ行為への協力の容疑で起訴された(最高刑は禁固30年)。このほか、インターネット上で、テロ行為を扇動するメッセージを流布したり、アンソロフの犯行声明や犯行時の映像などを流布して、犯行に協力した容疑で、4人(うち1人は女性)が起訴された。最高刑はやはり禁固30年となる。