今週のフランス

LVMH、ティファニー買収を断念

高級ブランド大手の仏LVMHは9日、米ティファニー(宝飾品)の買収計画を断念すると発表した。買収を困難にする一連の出来事が発生し、現状では計画を維持することができなくなった、と説明した。ティファニー側はこれを不服として、米デラウェア裁判所に提訴を行うと発表した。

LVMHは昨年11月に、ティファニー側と買収を巡り合意。買収額は147億ユーロ(162億ドル)で、LVMHにとって過去最高額に設定された。当初は今年8月までに買収を実現する予定だったが、これが11月24日まで延期されていた。

LVMH側の発表によれば、フランス外務省から買収実現の延期を要請されたことを受けて、同社は買収を断念した。フランス外務省は、フランスが計画するインターネット大手課税の導入に米国政府が反対しており、1月6日から高級ブランド品などを対象にした追加関税を導入すると示唆していると説明した上で、フランス政府として交渉の余地を確保するため、追加関税の対象となるLVMHに対して、1月6日以降にまで買収計画の実行を延期するよう求めたという。LVMHは、このような状況の場合には買収計画を撤回できる旨を定めた条項が契約中にあると指摘し、買収断念は契約を遵守した決定だと説明しているが、ティファニー側は納得していない。

LVMHによるティファニー買収計画は、新型コロナウイルス危機前に合意されたもので、危機の発生により状況は大きく変わった。買収日程は11月まで延期され、LVMH側が買収額の引き下げを求めて働きかけていたとの報道もなされていた。

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