今週のフランス

政府、介護保険公庫の設立を提案

ベラン保健相は19日、労使に対して、介護保険公庫の設立を盛り込んだ2本の法案を提示した。新型コロナウイルス禍とも絡んで、社会保障会計の立て直しもにらみつつ、一連の措置を提案した。
今回の新型コロナウイルス禍では、高齢者施設における感染と死亡者が目立った。高齢者介護の体制を強化する必要性はこれまで以上に高まっている。それと同時に、コロナ禍の直接の影響で、社会保障会計の赤字は大きく膨らんでおり、これを中期的な観点から支える必要も生じている。政府は、社会保障会計が2021年にも黒字化し、介護の財源確保にも貢献できるようになるという目算を立てていたが、黒字化の展望共々、コロナ禍で吹き飛んだ格好になっている。
具体的には、政府は、社会保障会計の過去の累積債務を引き取り、その償還を続けている公庫CADESを2033年まで存続させることを提案。CADESは償還を終えて2024年に解散される予定だったが、これを2033年まで延長する。これにより、CADESは、あと1360億ユーロの債務を引き取り、その償還に当たることになる。内訳は、ACOSS(社会保障会計の上部金庫)の手元に現時点で残っている債務が310億ユーロ、そして、2020-23年の期間に発生するであろう赤字分が920億ユーロなどとなる。CADESが財源としているCRDS(目的税)は2024年以降も徴収が継続される。その一方で、CSG(社会保障会計の財源となる目的税)の税収のうち、CADESの財源として充当されている分のうちの一部、年間23億ユーロ相当が、2024年以降、新設のCNSA(自立連帯公庫)の財源へと振り替えられる。ただ、この財源では介護需要を賄うには不足する見通しであり、追加の財源の確保が課題になる

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