今週のフランス

宗教儀式の禁止措置、行政最高裁が差し止め判決

行政最高裁(コンセイユデタ)は18日、宗教儀式の禁止措置を見直すよう、政府に対して命じる判決を下した。宗教儀式の禁止は、外出制限中には正当化されるが、外出制限の解除を経て、全面的な禁止措置は、感染防止という目的に比して不当に規模が大きく、信仰の自由を侵害している、と認定。相応性の観点から、目的に見合った程度の措置に切り替えるよう、政府に対して命じた。具体的には、8日以内に、当該の禁止を定めた政令を適切に修正するよう命じた。

政府は、5月11日付で外出制限の解除に着手したが、宗教儀式については禁止を継続。5月末の解除に向けて調整を進めると説明していた。行政最高裁が緊急審理で下した命令により、政府は5月最終週に部分的であるにせよ禁止を解除することを迫られた。

政府に対しては、カトリック教会が解除を求めて働きかけていたが、今回の提訴には、カトリック教会の本体は加わっておらず、カトリック原理主義系の団体や政党などが原告となった。裁判所は特に、信者が集まって祈祷することが宗教の根幹をなす要素の一つであるという原告側の主張を認めて、全面禁止措置の解除を命じる判決の根拠の一つとした。

なお、これより前に、憲法評議会は医療緊急事態宣言の延長に関する法律の違憲審査の際に、10人を超える私的な集まりを禁止する措置について、住宅内で行われる集まりを禁止するのは不当であるとの判断を下し、その削除を命令していた。これにより、住宅内で行われるものであれば、宗教儀式であっても禁止することはできなくなっており、宗教儀式の全面的な禁止措置には既に風穴があいた格好になっていた。

 

バックナンバー

kaiin260 100

会員用ログイン

サイト内検索