今週のフランス

欧州委、新型コロナ対策で財政規律の適用解除を提案

欧州委員会のフォンデアライエン委員長は20日、新型コロナウイルス対策の一環として、財政規律の適用解除を提案すると発表した。財政安定化協定が定める財政運営の規則の適用を一時的に中断し、加盟各国が踏み込んだ財政的手段を講じることができるようにする。数日中に開かれる欧州連合(EU)財務相理事会で承認を得て実施される。

EUの財政規律は、財政赤字の対GDP比率を3%以内、公的債務残高の対GDP比を60%以内とする旨を定めている。うち、公的債務残高の基準は現状でも守られているとは言いがたいが、財政赤字の基準の方は、最重要の基準として、その遵守を巡り、加盟国と欧州委の間の攻防となることが多かった。欧州委の側がこの規則の一時的解除を提案するのはこれが初めてで、2008年に発生した金融危機などでも、そのような提案がなされることはなかった。新型コロナウイルスの経済への打撃がいかに大きいかを物語っている。

これとも呼応する形で、ドイツ政府は、3500億ユーロ規模の財政出動を行う準備を整えた。財政規律を特に重視し、財政黒字の維持を政策の基本理念に掲げてきたドイツにとって、これは重要な方針の見直しを意味する。

他方、新型肺炎の打撃が最も深刻なイタリアでは、政府が企業の生産活動の制限を導入することを決定。全国を対象に、最小限の必要物資の生産活動に限り継続を認め、それ以外は生産活動を禁止した。

 

 

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