今週のフランス

フィリップ首相、年金改革で一連の譲歩を提示

フィリップ首相は13日、年金改革について労使代表を集めた全体会議を開いた。首相はこの機会に、協議を経て得られた合意内容を発表した。一連の修正を下院審議中の年金改革法案に追加すると約束。具体的な内容を14日中にも労使に文書の形で提示すると予告した。同意が得られなかった案件は、今後の協議に委ねられる。

発表された主な内容は次の通り。▽「イタリア式条項」の導入。ポイント制への移行は、1975年以降に生まれた人から、2025年に行われるが、2025年以前に蓄積された年金上の権利について、退職時の条件に従って、旧制度を適用して年金支給額に換算するという方式を採用する。現行制度では、退職時で最も高かった25年間の給与水準を基準として支給額を計算することになっており、制度切り替え時でその計算をするより、退職時でする方が有利になる。政府が労組の要求に対して譲歩した。▽「段階的退職」の制度改正の断念。現在、60才から、「段階的退職」(パートタイム化により、就労を続けながら、部分的な年金受給を開始し、手取り収入が減らないようにして段階的に退職する制度)が利用可能だが、政府はこれを62才からに引き上げる計画だった。政府はこの引き上げを断念した。また、利用可能な就業者が、管理職等や公務員にも拡大される。

政府は一連の譲歩に応じたとはいえ、反対派労組は相変わらず年金改革の撤回を要求している。また、経営者団体側は、政府が譲歩に応じたことに対して不満を強めており、政府の足元は一段と危うくなっている。


 

バックナンバー

kaiin260 100

会員用ログイン

サイト内検索