今週のフランス

マクロン大統領、環境施策を発表

マクロン大統領は12日、「環境防衛評議会」の会合を開いた。3月の統一市町村選挙で環境派の躍進が予想される中で、環境問題に取り組む姿勢をアピールする狙いがある。一連の措置を予告した。

「環境防衛評議会」は、関連閣僚により構成される会議で、「黄色蛍光ベスト」の抗議行動を受けてマクロン大統領が行った「国民協議」の結果を踏まえて、大統領が設置を決めた。昨年5月に初会合が開かれ、今回で4回目を迎えた。

政府はこの機会に、気候変動への適合を目的とする措置を決定。具体的には、海岸浸食で30年以内に水没のリスクがある地区内の住宅及び設備の移転を進め、より長期的な観点からリスクがある地区については、新種の建築許可(解体可能な非永続的な建物の建築を認める)のみが付与される。洪水の対策については、行政手続きの簡素化により、自治体が迅速に対策を実行できるような体制を整える。生物多様性の保護では、陸地と海洋とも、全体の30%を2022年までに保護地区に指定する方針を予告。2019年時点でこの割合は、前者で29.5%、後者で23.5%となっている。このほか、大統領が率先して取り組みを進める姿勢を示すという意味から、▽大統領の公用車をハイブリッド車とする、▽大統領府のスタッフはボトルウォーターを使わず、水筒を用いる、▽大統領府が供する食事においてオーガニック食品が占める割合を年内に50%まで引き上げる、ことが予告された。また、国家公務員を対象とする自転車通勤手当(年間200ユーロ)の導入、公的施設に500基のEV充電器の設置、公的施設における重油焚きボイラーのフェーズアウト(2020年3月以降の新規導入と大規模な修理の禁止)も決めた。

環境団体などはこの発表を「温め直しの対策」と酷評。政府に対して、まず気候変動パリ協定の遵守に全力を尽くすべきだと注文を付けている。


 

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