今週のフランス

政府、パリ北郊のレジャー施設整備計画「ヨーロッパシティ」を断念

大統領府は7日、パリ北郊ゴネス市(バルドワーズ県)に大規模なレジャー施設を整備する計画「ヨーロッパシティ」を断念することを決めたと発表した。環境問題に鑑みて断念を決めた。その上で、地元の振興につながる代替プランを準備すると予告した。

「ヨーロッパシティ」は、ゴネス市内の43平方メートルの土地に、一連のレジャー施設や店舗等を整備するという趣旨で、食品小売大手オーシャン・グループ傘下の不動産開発会社Ceetrusが中国の万達グループと協力して計画を進めていた。投資額は31億ユーロに上り、2027年のオープンを予定。1万人の直接雇用が創出される見通しだった。ただ、農地を商業地区に転用するという計画には環境派を中心とする反対が根強くあり、開発側も、賛同を得るために、環境負荷を軽減する形で計画を見直すなどして対応、計画の進展が遅れていた。政府は7日に「環境防衛評議会」の会合を開いてこの問題を検討し、断念を決めた。政府筋は、「土地の人工化」の抑止が環境政策上の重要課題となる中で、時代錯誤な大型プロジェクトとこの計画を形容し、翻意を正当化している。

この計画はもともと、郊外地区の荒廃という問題を抱える地元の支援を目的に、政府や自治体の後押しもあって浮上したものであるだけに、その断念に不満を持つ向きもある。Ceertrusのビアネ・ミュリエ社長は、数週間前に、計画断念ということになればフランスは世界の投資家の信頼を失うと述べて、政府に計画の実現を求めていたが、実らなかった。

 

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