今週のフランス

政府、外国での代理母出産に関する通達を準備

フランス政府は、外国での代理母出産に関する通達を準備している。20日には最高裁が、代理母から生まれた子どもの戸籍登録に関する判決を下す予定で、これを判例として、現行法令の適用方法を行政機関に対して指示する内容になるという。

フランス国内では、代理母出産は法律により禁止されており、近く国会審議が始まるバイオエシックス改正法案においても、政府は代理母出産に関する法令修正を明確に除外している。他方、外国での代理母出産の取り扱いについては、生まれた子どもとの親子関係を法的に確立することが困難で、これが以前から論議の対象となっている。現行法令では、精子提供者が父親として認められるが、母親は実際に出産した者となり、父親の夫人は養子縁組を経ないと「母親」として認められない。しかし、その手続きには時間がかかり、また困難も多いことが問題視されている。具体的な案件を巡る訴訟の一環で、最高裁の付託を受けて欧州人権裁判所が去る4月10日に下した判断は、父親の夫人が母親として認められる権利が保障されることを要する、と定めたが、その方法については、自動的な戸籍登録以外にも方法があり得ると指摘しており、最高裁がこれを踏まえてどのような判断を示すかが注目されている。仏政府は判例を元に、既存法令の適用の枠内でこの問題に一応の解決を与える構えだが、バイオエシックス改正法案による一連の規制緩和(すべての女性に人工授精を受ける権利を保障する、等)に反対する勢力は、代理母出産をなし崩しに認めることにつながるとして反発を強めている。

 

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