今週のフランス

年金会計の収支改善に遅れ、社会保障会計全体も今年の黒字化は絶望的に

労使代表により構成されるCOR(年金方針評議会)は13日に年金会計収支の長期予測を公表する。黒字化の見通しを先送りする内容となる。報道によれば、2022年時点の年金会計赤字は対GDP比で0.4%相当となり、1年前の前回予測が0.2ポイント下方修正された。金額にすると90億ユーロ強の赤字となる。将来予測では、年間経済成長率を1.5%と仮定した場合で、黒字化の時期は、従来の2040年代初頭に対して2056年以降に先送りされた。年間成長率を1.8%と予測した場合でも、黒字化は2042年にずれ込む(従来予測は2036年)。公務員数の削減や国鉄(SNCF)の特殊年金制度の廃止に伴う効果が、短期的には保険料収入を押し下げる形で働き、収支の改善を遅らせるのが一因という。

これと関係して、社会保障会計全体の収支改善も遅れる情勢となっている。11日にまとめられた予測によると、2019年には当初、社会保障会計が全体で黒字化する予定だったが、これが「17億ユーロ以上の赤字」に下方修正された。政府が決めた購買力増強措置の影響が社会保障会計に及んだのが大きいといい、例えば特別賞与の非課税枠導入は、その分、社会保障会計の収入不足を招いた(最大で4億ユーロの収入欠損が発生)。

 

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