今週のフランス

フラマンビルEPR、運転開始が大幅に遅れる模様

ルモンド紙は11日付で、フラマンビル原子力発電所に建設中のEPR(第3世代加圧水型炉)について、運転開始がさらに遅れる可能性があると報じた。溶接の品質上の欠陥について、ASN(原子力安全局)が厳しい決定を下す可能性があるとした。

9日と10日には、ASNの専門家グループと、発電所を運営するEDF(仏電力)の代表者の間で会合が開かれたが、この際に、ASNの側は欠陥について厳しい判断を示したという。溶接の問題は2018年2月から4月にかけて、2次系の蒸気をタービンに送る配管に溶接の欠陥が発見された。うち8ヵ所は、格納容器を構成するコンクリートの壁面を通過する場所にあり、アクセスが困難なためやり直しが難しくなっている。ルモンド紙によれば、会合の機会には、運転開始の日程の遅れを気にかけるEDFの代表者と、ASNの専門家の間で厳しいやり取りがあったという。

フラマンビルEPRは2007年に建設が始まり、当初は35億ユーロの予算で2012年に運転を開始する予定だった。それが現在では2020年運転開始と日程が延期され、費用も110億ユーロ近くに膨張している。EDFにとって運転開始がさらに遅れ、費用が拡大することは死活問題になりかねない。ASNが問題の8ヵ所についても溶接のやり直しを命じるとしたら、建物の基礎部分に影響が出るため、運転開始は少なくとも2年は遅れる模様だとルモンド紙は報じている。配管に切断が生じたとしても安全性が保たれるよう設計思想を見直すという方法も考えられるが、追加の安全設計を含めてやはり時間が必要になる。

ASNの関係者はこの報道について、専門家グループが、溶接のやり直しか、配管切断のリスクを折り込んだ安全設計の見直しを勧告したことを認めた。ASNは専門家グループの勧告を踏まえて数週間中に意見書をまとめるが、グループ勧告と大きく異なる意見書にはならない見通しだという。

 

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