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「メトロセクシャル」をご存知ですか? / (株)資生堂 広報部 ヨーロッパ代表部

 

「メトロセクシャル」という言葉をご存知ですか?「メトロ」は地下鉄で、「セクシャル」は・・・。妄想を逞しくしないでください。アメリカを中心に1年以 上前から持て囃されていて、マーケティング関係者にとっては必須の知識です。 英語の用法にうるさいニューヨークタイムズでも何回も取り上げられていま す。メトロポリスに近いところに住み、収入があり、流行りのレストラン、クラブ、ブティック、ジム、美容院に通い、スポーツを楽しみ、おしゃれな男性のこ とです。そのイメージに一番当てはまるのがデヴィッド・ベッカムです。

 

化粧品業界でも男性用のスキンケア(肌の手入れ)が注目を集めています。欧米の男性用化粧品というとオーデコロンとアフターシェーブローションが圧倒的で したが、最近になってスキンケア製品が伸びています。日本人には必須の整髪料は、髪が細くて柔らかい欧米人はあまり使いません。またエステティックに通っ て顔やボディーの手入れをする人が増えています。元々カリタなど高級美容院に通うフランスのエグゼクティブでマニキュアをするひとは多いです。マニキュア といっても赤などの色をつけるのではなく、爪の表面をなめらかにし、爪と周りの皮膚に栄養を与え、透明のマニキュアを塗ります。今度フランスの有名人や トップエグゼキュティブに会ったら、爪の輝きに注意してみてください。

 

日本では長い間髪の毛の手入れをしたり、整髪したりする化粧品のウェイトが高かったです。1960年代、70年代に「MG5」や「ブラバス」で整髪した 50代以上のひとはヘアトニック、ヘアリキッドの愛用者でした。 因みにヘアリキッドという言葉は資生堂が作った和製英語です。日本人の固い髪には整髪料 が必須ですが、ヨーロッパでは適当な製品がなく、ブラバスのヘアトニックとヘアリキッドをパリ在住日本人のために特別に当時パレ・ド・コングレで営業して いた「パリ大丸」で販売したことがありました。資生堂が1980年にフランスで販売開始する前の1970年代のことです。80年代以降はヘア・ムース、 ジェル、ワックスと次々に新製品が投入され、今日本の若いひとに人気の、髪の毛を立たせた無造作ヘアはワックスで作ります。男性は若い時に使った製品を長 く使う傾向があるので、何を使っているかで世代がわかります。これらのヘア製品に加え、アフターシェブローションやオーデコロンを使用するひとが増えてき ていました。そこに最近スキンケアが加わり始めました。資生堂では「SHISEIDO MEN」という洗顔料、化粧水、乳液、栄養クリーム、目の周りの手 入れ製品などを先ずヨーロッパで昨年末から発売しました。日本では5月からサッカーの中田選手をイメージキャラクターに起用して発売しましたが、予定を大 幅に上回って売れています。日本人では中田選手が「メトロセクシャル」の代表といえます。

 

昨年9月に大改装して成功している伊勢丹本店のメンズ館の1階の男性化粧品売り場にはスキンケア製品や香水が並んでいてよく売れています。日本橋高島屋の 6階の紳士服売り場に資生堂の男性化粧品売り場が新設されました。従来女性用化粧品売り場の一角で販売されていた高級男性用化粧品が主役になる場所を得始 めています。

 

資生堂が首都圏在住の20-59歳の男性200人と女性100人を対象に調査したところ以下のような結果でした。
「装い(見た目)に気を遣うことは、あなたにとって大切ですか?」という質問には7割の男性が「大切である」と回答しています。
「その人が有能かどうかは、顔に表れると思いますか?」という質問に対しては、6割の男性が「そう思う」と回答しています。
装いを大切にしている男性の中で自分に自信がある人は63.4%で、装いを気にしない男性の中で自分に自信がある人は46.6%でした。
女性への質問では、「男性が個性を表現する手段として、装いに気を遣うことは大切」と答えたのが97%に達しました。また「男性がスキンケア製品を購入することは、恥ずかしいことだと思わない」と90%の女性が答えました。

 

日本でもエステに通う男性が増えています。5年ほど前から男性専用のエステのチェーンが増えてきています。最初は流行に敏感な20代が主で、内容としては フェイシャル(美顔)と脱毛コースが多かったです。 体毛の濃いのを嫌がるのが若い日本人男性の特徴です。日本人より毛深い欧米の男性は背中などは嫌って 脱毛しますが、手足やひげを脱毛するひとはあまりいません。若い日本人男性が手足やひげの脱毛をするのは若い女性が毛深いのを嫌うひとが多いからです。最 近はエステに通う中高年の男性客が増えています。9月4日号の「サンデー毎日」で柳記者による「オジサンがいまさら聞けない流行りモノ、第3回メンズエス テ」という記事によると、ある男性専用エステは99年に開店し、今では9店舗で、会員数は一万人を超え、平均年齢は46歳、最高齢は75歳、主流はボ ディー痩身コースとのことです。

 

7月16日の日本経済新聞の「男性にもキレイ願望」という記事でも男性用スキンケア化粧品が売れている話が載っています。エステに関して全国に展開してい るあるエステサロンの社長は、「ここ4,5年利用者のうち女性は横ばいなのに対し、男性は約2倍に増えている」とコメントしています。また青山に昨年オー プンしたネイル・ケアサロンの社長は、「男性の利用者は4割と予想以上。特に日曜日は半分以上が男性という日も少なくない」とコメントしています。

 

長野オリンピックで活躍したスキージャンプやスピードスケートの選手が眉をカットして整えたり、眉墨で修正したりしていて話題になったことがありました。 サッカー選手が髪の毛を金色や茶色に染めたり、珍しいヘアスタイルにしたりして人気を集めました。どちらも若い日本人男性にとっては普通のおしゃれになり ました。

 

この夏中高年男性の間で「美脚パンツ」がヒットしました。ポケット、腰、ひざの位置を高くして脚や腰がすっきり見えるように工夫したデザインで、女性用で流行していたものです。

 

「美」にこだわるようになった日本の中高年男性に負けないように、奥様や友人のアドバイスに耳を傾けてみてください。何といっても「美」を代表するパリに住んでいるのですから。

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