パイロット組合と国鉄SNCF労組、それぞれストを予告
旅客輸送部門でストの予告が相次いでいる。
仏国鉄SNCFの主要4労組(CGT、UNSA、SUD-Rail、CFDT)は揃って、21日(木)に24時間の統一ストを行うと予告した。年次賃金改定の交渉にあわせてストを行い、経営者側の対応いかんでは12月にストを再び実施するとの姿勢を示している。賃上げにとどまらず、鉄道貨物輸送子会社フレットSNCFの解体、将来の自由化を見越した一部のローカル線及び在来線事業の子会社化、保線事業部門の見直しといった一連の改革について、労組側は懸念を強めており、態度を硬化させる可能性もある。
パイロット組合SNPLは14日(木)にストを予告した。組合側は、政府が航空券課税の強化を計画していることに反発しており、課税強化を取り下げない限りは、ストをその後も実施すると警告している。SNPLは、他の租税の引き上げを見合わせ、また新税を導入しないことも約束するよう、政府に対して迫っている。この件への対応を巡っては、SNPL内にも対立がある模様で、SNPLのエールフランス支部は、ストによる損失発生を恐れて、ストの呼びかけには合流していない。なお、エールフランスは、課税強化を見越して、増税分に相当する値上げを実施することを決定。課税額は、欧州便で9.5ユーロ、5500km以上の長距離便で40ユーロ(いずれもエコノミークラスの場合)などとなる。