CCIJF – 在仏日本商工会議所

ダニに咬まれることによって感染する病気があることをご存知ですか?

ダニと言ってもイエダニ類ではありません。主にマダニ類が媒介する感染症で、ライム病やダニ媒介脳炎などが知られています。

マダニは山や森の草むらや、都市部であっても公園、庭などに生息しており、近づいた動物や人に咬みつき何日間も吸血します。その際、病原菌を保有しているマダニに咬まれると、上記のような感染症に罹るリスクがあります。

ダニが媒介する感染症は、フランス全土において特に春から秋にかけて見られます。フランス本土では4人に1人が少なくとも1回はダニに咬まれた経験があり、外遊びの機会が多いことを考えると子どもの方が咬まれるリスクが高いと言われています。

マダニに咬まれないための対策が必要です
長袖、長ズボンを着用し、お子さんは帽子も被った方が良いでしょう。薄い色の衣服の方がマダニを発見しやすいと思われます。
帰宅したら、被覆されていた部分も含めて全身をチェックしてください。膝の裏側、脚の付け根、わきの下 、臍周囲などの温かく湿った部位に好んで寄生します。頭皮や耳周囲もチェックしてください。
翌日も再チェックされることをお勧めします。吸血しているとマダニが膨れて大きくなるので、より見つけやすくなるためです。

もしマダニに咬まれてしまったら?
なるべく早めにマダニを取り除くことが大事です。
無理に引っ張ったり爪で引っかいたりするのではなく、専用のピンセットを用いた処置が必要となります。咬みついたマダニをなるべく皮膚に近い部位(頭胸部)でつまみ、ちぎれないようにゆっくり慎重に引き抜いてください。この際、マダニの腹部は押さないようにしましょう。
マダニを除去出来たら消毒をし、後に確認が必要になるかもしれませんので念のためダニの写真を撮っておいてください。
咬まれた周囲の皮膚の状態を4週間程度観察することも大事です。
専用のピンセット(pince à tique / tire-tique)は薬局で購入できます。

出典 : Centre de référence de borréliose, Les Hôpitaux Universitaires de Strasbourg, France