小売・流通:土橋 茜/㈱三越伊勢丹 パリ駐在事務所
新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、健やかに新春をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。
2024年、百貨店業界は回復と変革の年となりました。コロナ禍を経て、消費者のライフスタイルや購買行動は大きく変化し、デジタルとリアルを融合した新たな顧客体験が求められています。
前年同様訪日外国人(インバウンド)需要が急速に回復し、高額商品の売上が業績を押し上げました。このトレンドを踏まえ、サービス向上や多様な商品展開を通じて国内外のお客様に満足いただける取り組みを続けてまいりました。
一方で、他業界同様に持続可能な社会への貢献が企業に強く求められています。最終消費者、生産者双方に関わる責任ある立場として、サステナビリティ経営をより加速させていくことが業界全体の課題でもあると考えております。
今後は以下4点における取組の加速も期待されております。
・環境への配慮
温室効果ガス削減や廃棄物のリサイクル推進、エネルギー効率化を進め、カーボンニュートラル実現に向けた具体的な行動を開始しています。
・人材育成と働き方改革
働く環境の充実や研修体制を強化し、従業員一人ひとりが持つ力を最大限に引き出す企業文化を育みます。
・地域社会との共生
地域文化や伝統を支えながら、地域経済の活性化に寄与し、社会と共に歩む姿勢を大切にいたします。
・デジタル技術の活用
AIやデータ分析などのデジタル技術を強化することで、お客様の利便性を一層高め、次世代のショッピング体験を提供いたします。
今後、百貨店業界はさらなる変革の時を迎えます。
デジタル化の加速、インバウンド需要の取り込み、そしてサステナビリティ経営の深化が、業界の未来を形作る鍵となるでしょう。各社、皆様により一層愛され信頼される企業を目指し努力してまいります。
新たな年が皆様にとって多くの実りある年となりますよう心よりお祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。