サフラン、旅客機用電動エンジンの欧州認証を取得
仏サフランは、旅客機用に開発した電動エンジンの認証を欧州航空安全機関(EASA)から取得した。3日にパリで式典が開かれた。
サフランは、遊覧飛行用の小型機向けに、電動エンジン「Engineus 100」を開発した。これがEASAの小型機向け認証「CS-23」を取得した。これまで、認可を受けた電動航空機は、機体を全体として認証を取得していたが、エンジンが認証を受けるのはこれが初めて。量産化が可能になる。
Engineus 100は出力が125kW。サフラン子会社のサフラン・エレクトリカル&パワーが製造を担当する。同社は2026年に生産ライン4本を英仏拠点に整備する(うち仏ニオール工場に組み立てライン)計画で、2026年末から2027年初頭にかけて、年産1000基体制を整えることを目指す。
「空飛ぶタクシー」型の機材を含めて、小型機の電動化の需要は大きい。また、将来的には、6-8基の従来型エンジンと電動エンジンを搭載するハイブリッド航空機による採用も見込める。同社は、出力750kW・電圧850Vとより大型の「Engineus XL」の開発も進めており、ハイブリッド航空機により採用されれば、乗客9-19人乗りで航続距離500-1000kmのリージョナル機を実現できる。また、電動エンジンには、大型旅客機をアシストする(航行の適切な段階で利用し、燃料消費の削減を達成する)用途も見込める。
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