CCIJF – 在仏日本商工会議所

仏出生数の減少続く、2024年は前年比で2.2%減

14日発表のINSEE統計によると、仏国内の出生数は2024年に66万3000件程度となり、前年比で2.2%減少した。最近のピークとなった2010年に比べると実に21.5%の減少を記録し、第2次大戦終了以降で最も少ない水準に下がった。

1人の女性が生涯で生む子どもの数で示す合計特殊出生率は1.62となり、前年の1.66を下回った。2010年には2.02にまで達していたが、目立って低下した。それでも、フランスは欧州連合(EU)加盟27ヵ国中で最も高い水準にある。初産平均年齢は31.1歳と、20年前の29.5歳から上昇しており、これも少子化の背景にある。

他方、2024年の死亡者数は64万6000人となり、前年比で1.1%増加した。戦後のベビーブーマー(1946-74年生まれ)が、死亡の多い年齢層に差し掛かったことが増加の原因で、平均余命は女性が85.6歳(EUで第3位)、男性で80.0歳(EUで第11位)と高めの水準を維持している。死亡数の増加と出生数の減少により、人口の自然増分は2024年に1万7000人と、ごくわずかな水準まで下がった。他方、移民の純流入によりフランスの人口は2024年に16万9000人の増加を記録。1月1日時点の総人口は6860万人(うち海外県は230万人)となった。