CCIJF – 在仏日本商工会議所

ビック、タングルティーザーを買収

日用品大手の仏ビックはこのほど、英タングルティーザー(Tangle Teezer)を買収すると発表した。PEファンドのメイフェア・エクイティパートナーズから約1億6500万ポンド(2億ユーロ)で買収する。

タングルティーザーは2007年に創業。からまないヘアブラシを主力としており、年商は7000万ユーロ。黒字収支で、英国では最大手、米国では4位を自称する。ビックは、売上高(2023年に22億6000万ユーロ)の4割を米国市場で達成しており、タングルティーザーの買収を通じて製品ポートフォリオを拡充し、米国市場での拡販を目指す。タングルティーザーは現在、製造を下請けに依存しているが、ビックは自前の生産能力を段階的に振り向けて、内製化と最適化を進める。

ビックはこの買収案件の発表と共に、ゴンザルブ・ビックCEOが現行任期を以て退任する意向であることを明らかにした。ビックは一族経営が続いており、現CEOは創業者の孫に当たる。45才とまだ若いが、グループの成長の基盤を整えることができたと判断し、退任することを決めた。後任は一族外からの起用となり、2025年9月末日までに今後の体制を固めるという。なお、ビックは、7-9月期の業績が予想以上に好調だったことから、通年の調整後営業利益率見通しを15.5%に引き上げている。