今週のフランス

日EU経済連携協定(EPA)が発効

日EU経済連携協定(EPA)が2月1日に発効した。1日付けの仏レゼコー紙は、欧州ではカナダと締結したCETAや米国との交渉が頓挫したTTIPと比べてさして話題にならなかったものの、日EU経済連携協定(EPA)は人口6億3500万人、世界のGDPの30%を占める世界最大規模の市場を形成するものだと強調し、また、投資分野は切り離したので純然たる貿易協定だと指摘している。同紙は、昨年12月に欧州議会がEPAを承認した際に、賛成が474、反対が152と圧倒的多数が支持しただけでなく、通常は貿易自由化とグローバル化に批判的なフランスの極右系議員の一部も賛成票を投じたことに注目している。

EU側は、日本がワインや豚肉加工品などの関税を撤廃し、チーズについても16年目に無関税となり、最終的に年間10億ユーロ程度の関税が廃止されることや、205品目の地理的表示(GI)の保護が日本で保証されること、日本の54中核都市における政府調達案件にEU企業が参入できること、などを高く評価している。

1日付の仏ラクロワ紙は、欧州の貿易政策で普段は軽視されがちな農業部門が日EU経済連携協定(EPA)では最大の受益者だとする欧州委筋の意見を紹介している。同紙はまた、日本側が特に欧州向けの自動車の輸出の伸びに期待しており、そのためEPAは「チーズと自動車」を交換する協定といわれると説明している。

日EU経済連携協定(EPA)はウィンウィンの関係を目指したものだといわれるが、ラクロワ紙は、EPAが社会面や環境面でもたらす弊害に多くのNGOが批判的であることにも言及している。EPAは持続可能な開発に関する規定を盛り込んだ初の自由貿易協定ではあるが、Veblen Institute(ブリュッセル)などのNGOは、違反に対する制裁措置は設けられておらず拘束力のない規定に過ぎないと手厳しい。(「日刊メディアダイジェスト」2月1日より転載)

 

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