今週のフランス

PACTE法案の下院審議:国の保有株売却に関する条項が採択に

下院は4日、通称PACTE法案の本会議での審議で、国が保有する企業の株式売却に関する条項を採択した。ADP(パリ空港会社)、FDJ(宝くじ)、エネルギー大手エンジーの政府保有株の売却を認める内容。

うち、ADPはパリ株式市場における上場企業で、政府は50.6%株式を保有している。保有率を50%未満に引き下げることを認める条項が採択された。国が過半数株式を手放すに当たって、ADPには70年間を期限とするコンセッション契約が設定され、これにより、期限満了を以て国にADPの全資産(ロワシー空港、オルリー空港など)の所有権が戻ることが保障される。現在、これら資産はADPが保有しているが、政府が過半数株式を失った後でも所有権が国に戻るようにする目的で、この措置が定められた。ただ、これは同時に、ADPが現在保有する権利が損なわれることも意味し、少数株主にこの点について補償を行うことが必要になる。さらに、ADPの政府保有株の売却を巡っては、どの程度の放出がなされるのか、また、どの程度の収入が望めるのかなど、定まっていない要素が数多くある。ルメール経済相は、ADPの経営権が外国資本に渡らないよう配慮すると説明している。

FDJは公共部門が資本のほぼ全部を握る非上場企業で、法案により、出資率を過半数未満に引き下げることが可能になる。国はFDJの20%株式を維持し、ギャンブルを担当する監督機関を設立するなどして規制の枠組みが整備される。

エンジー(旧GDFスエズ)については、国の議決権が33%を下回ることが可能になる。政府は国のエネルギー安全保障にかかわる案件について拒否権を行使できる黄金株を確保する。(「日刊メディアダイジェスト」10月8日より転載)

 

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