今週のフランス

スイスUBS銀行、脱税ほう助容疑の裁判がパリ地裁で開始へ

パリ地裁で8日、スイスの大手銀行UBSらを被告人とする刑事事件裁判が始まる。違法な顧客勧誘を行い、脱税をほう助していた疑いで起訴された。検察側の調べによると、総額で100億ユーロを超える資金の秘匿に協力したと見られており、50億ユーロに上る罰金刑を言い渡される可能性がある。

この裁判では、UBS銀行本社が「違法な営業活動」と「重大な脱税ほう助」の容疑で、またUBSのフランス子会社が同共犯の容疑で起訴された。捜査当局は2011年に捜査を開始。同行が2004年から2012年にかけて、富裕顧客に働きかけてスイスの銀行口座開設を売り込み、資金を税務当局に申告しないで済むように協力するなど、組織的な脱税ほう助を行っていたと判断し、起訴を決めた。

UBS銀行側は公判冒頭で3件の違憲審査請求を提出する予定で、裁判所がこれを認めた場合、最高裁と憲法評議会が判断を下すまで、数ヵ月に渡り公判は中断されることになる。司法当局との協議による解決が再度探られる可能性もある。

フランス国内で脱税ほう助の容疑で銀行が有罪判決を受けたケースはこれまでに2件しかない。UBSが有罪判決を受けた場合、多額の罰金刑による直接の影響に留まらず、米国など諸外国での事業が困難になるリスクもある。

 

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