今週のフランス

マクロン大統領、貧困対策プランを発表

マクロン大統領は13日、パリの人類博物館を会場として、貧困対策プランを公表した。「金持ちの大統領」との批判を受けているマクロン大統領は、この発表を皮切りに、社会政策に積極的に取り組む姿勢をアピールし、低下する支持率の回復を狙う。

国内の貧困者数(所得水準が全国民の所得額中央値の60%未満である者)は2016年時点で880万人に上り、これは国民の14%に相当する。大統領は、所得再分配を目的とする社会給付によっては、状況の安定化はできても、貧困者の家族に育った子どもたちが長じてやはり貧困者になるという社会的決定論を打破できないとの認識に立ち、子どもの生活環境の向上を貧困対策の主眼に据える方針を示した。就業支援も重要な柱となる。全体として、4年間で80億ユーロの予算を設定、これは、新規の資金のほか、従来の予算項目の案分の変更による捻出分からなる。

具体的には、貧困層の子どもの15%は朝食を取らずに学校にゆく(全体では7%)という現状を踏まえて、学校で朝食を提供する制度の導入を予告。学校給食費を所得水準に応じて減額する優遇制度の導入(運営市町村の収入目減り分を国が補填)も予告した。また、貧困層の子どもを託児所が積極的に受け入れるよう奨励し、託児所の収容能力も増強すると約束した。卒業資格を得ずに学業を放棄する未成年者の対策としては、18才まで何らかのトレーニングを受けることを義務として設定、その手配を行うことを当局に義務づけることを決めた。このほか、生活保障手当の受給者の就業努力を支援する枠組み作りを予告。大統領はまた、生活保障手当RSA(年間110億ユーロ)、住宅補助(同180億ユーロ)、就業者の収入補填制度プリームダクティビテ(同50億ユーロ)などを統合する就業者所得保障制度を導入すると予告。2020年中に法令を整備し、導入すると説明した。

 

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