今週のフランス

オペルの研究開発部門、Segula Technologiesに部分譲渡へ

2017年8月に仏自動車大手PSAの傘下に入った独自動車オペルは9月5日、研究開発事業の部分的な譲渡をめぐって仏エンジニアリング事業者Segula Technologiesと独占交渉に入ったと発表した。リュッセルスハイム市にある研究開発拠点のスタッフは7000人だが、その一部は前の親会社である米GM向けの研究開発に携わっており、2020年にはGMからの注文がほとんどなくなる見込みであるため、最大で2000人程度の余剰人員が発生してしまう。そのため、これをSegula Technologiesが引き取る見通し。

人員をスリム化した上で、リュッセルスハイムの研究開発拠点はPSAグループ全体の中心的な競争力強化拠点として、15ほどの分野で研究開発を担当する予定。

一方、Segulaは現在の従業員総数が1万1000人で、ドイツでは550人のみ。オペルのエンジニアを引き取るとドイツ事業の規模と人員が一気に拡大することになるが、ドイツの研究開発アウトソーシング事業の規模や成長を考慮すると、懸念はないという。SegulaのジェルマンCEOによると、世界の研究開発アウトソーシング事業の市場規模は110億ユーロで、このうちドイツが40億ユーロを占めており、また2023年までに市場は50%の成長を遂げると予測されているため、質の高いオペルのエンジニアをスタッフに加えることで、ドイツや世界の自動車メーカーに高度なノウハウを提供できるという。ただし、オペルのエンジニアは年齢が高いことなどが弱点とされ、それを理由に、他のエンジニアリング事業者が引き取りを断念したことも指摘されている。

オペルと主要労組IGメタルが7月に結んだ合意に従って、Segulaは2023年夏までは解雇を行わないことを約束する見通し。IGメタルは研究開発事業の部分的譲渡自体に反対しているだけに、従業員代表の同意が得られるかどうかが今後の交渉のカギとなる。(「日刊メディアダイジェスト」9月6日より転載)

 

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