今週のフランス

マクロン大統領の支持率、7月に急落

レゼコー紙などの依頼で行われている月例の世論調査によると、マクロン大統領の支持率は7月に34%となり、前月比で6ポイントの大幅後退を記録した。就任以来で最低の水準に下がった。不支持率も5ポイントと上昇し、60%に達した。

フィリップ首相の支持率も6ポイント低下の31%と、就任以来の最低記録を更新した。なお、大統領の支持率は、不人気だったオランド前大統領の同じ時期の支持率を3ポイント上回る水準となっており、かなり差が詰まってきた。

この1ヵ月では、マクロン大統領の広報戦略に軌道修正が見られたが、これが支持率低下を招く一因となった可能性がある。大統領はこれまで、大統領職の権威を回復するとの目標を掲げて、メディア露出を制限してきたが、最近では、撮影の動画をインターネットで流すなどの広報を開始。6月18日にパリ近郊の戦没者慰霊碑を訪れた際の動画(沿道の中学生に説諭する内容)や、閣僚らとの会合で「馬鹿高い額の金を投入したが、貧困対策で効果は上がっていない」などと述べている様子を映した動画が公開された。メディア戦略は、話題作りには貢献したが、結果として裏目に出た可能性もある。政策に対する懸念も高まっており、特に寡婦年金の制度改正を巡る議論を嫌気してか、50-64才の層の大統領支持率は1ヵ月間で12ポイントの大幅な低下を記録した。

支持政党別の大統領支持率は、右派系の有権者層で35%(6ポイント低下)、左派系の有権者層で26%(3ポイント低下)と揃って後退。これは、足元の難民問題で、マクロン大統領の対応に、両派が正反対の理由から不満を強めていることを示すものと考えられる。このほか、ワーカーにおける支持率は19%(11ポイント低下)、農村地方の住民における支持率は23%(同じく11ポイント低下)と大きく後退しており、マクロン大統領への支持は、所得水準が高い層や、都市に生活する層にますます偏ってきた。(「日刊メディアダイジェスト」7月6日より転載)

 

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