今週のフランス

国会調査委、原子力安全性に関する報告書を提出

国会調査委は5日、原子力施設の安全性に関する調査報告書を提出した。原子力発電所の運営事業者であるEDF(仏電力)による協力会社の利用状況について問題点を指摘する内容となった。

報告書は、与党LREMのポンピリ下院議員が中心となりまとめた。現在、原子力発電所の保守作業において下請けが占める割合は80%に上っている。報告書は、下請けの利用そのものが安全性にリスクをもたらすわけではないと前置きした上で、下請け利用により、必要なスキルが社外に流出するリスクがあると指摘。これは聴取対象となった人の過半数が認めたところでもあると指摘した。報告書は、必要なスキルを社内に取り戻すために、下請け利用の水準を抑制すべきだと勧告した。

EDFの原子力施設責任者を務めるミニエール氏は、80%という割合は長らく変わっておらず、大部分は設備を製造した企業(フラマトム、GE、シュナイダーなど)が請け負っていると指摘、重要作業における下請けの利用はさほど多くないと説明している。ただ、当のミニエール氏も、昨年11月に、一部の発電所の運転停止期間が長引いていたことについて、「主に主要サプライヤーのチームにおけるスキル確保の困難」を理由に挙げており、EDFは既にその対策に乗り出している。一部の職種の内製化(配管、溶接、ディーゼル発電機保守など)などの取り組みが始まっている。

フランスでは、福島事故以降に、下請けの利用を七次から三次までに制限することが決まったが、全体の利用率は80%のままで推移している。報告書は、下請けの利用には、責任の所在が分散され、問題点の報告が徹底しないなどの欠点があると指摘し、改善を求めた。

 

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