今週のフランス

政府、3社(ADP、FDJ、エンジー)の保有株式売却の方針固める

経済省は12日、国が出資する3社の保有株式売却を可能にする法改正を行うと予告した。6月18日に閣議決定を予定する通称PACTE法案(企業の成長促進のための法案)に盛り込まれる。

対象となるのは、ADP(パリ空港会社)、FDJ(宝くじ)、エンジー(エネルギー)の3社。うち、ADPの場合は、国が50.6%株式を保有する上場企業だが、出資率最低限が50%に設定されており、この縛りを立法措置を通じて解除する。エンジーの場合も最低限が33%に設定されており、同じく制約が解除される。

ADPの場合、完全民営化に当たり問題になるのが、空港不動産の所有権の問題で、現在はADPがその所有者だが、政府は法案において、70年のコンセッション契約をADPに付与し、期間終了後には所有権が国に戻る形にすることを提案する。ただ、この改正には、現在の少数株主に対する補償が必要になる。民営化後に料金が上昇するという懸念を封じる目的で、独立監督機関の設置や5年ごとの料金見直しなどの規制の枠組みも導入される。こうした規制の導入により、評価額が下がる恐れもある。

FDJの場合、国は現在72%株式を保有し、残りは公益団体などが保有している。スピードくじや番号選択式くじ(ロト)などの独占権を有する国有企業の上場・民営化には抵抗感も強くあり、政府はやはり、規制の枠組みを強化することで懸念をかわす方針。

民営化により得られた収入は、イノベーション支援基金に繰り入れられるほか、公的債務の削減にも充当されるという。

 

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