今週のフランス

PSA、イランから撤退へ

米国がイラン核合意から離脱し、対イラン経済制裁を再開することを受けて、仏自動車大手PSAは6月4日、イランからの撤退準備を進めていると発表した。PSA傘下のプジョー並びにシトロエンはともにイランで現地企業との合弁事業を展開しているが、米国が設けた90日の猶予期間の期限である今夏8月6日までに、合弁事業を停止すると予告した。その一方で、PSAは仏政府の支援も得て、制裁の免除を米当局と交渉していることも明らかにした。

PSAは2017年にイランで44万4600台を販売した。これは中国(38万2800台)、英国(27万9100台)、イタリア(26万5200台)、ドイツ(25万7800台)などを上回り、イランは同社にとり販売台数では最大の外国市場となっている。タバレスCEOは2018年の販売目標として400万台の突破を掲げているが、イランから撤退すれば、その達成は難しくなる。ただしPSAがイランで販売しているのは現地生産の安価な旧型モデルであり、同社では、イラン事業は売上の1%を占めるに過ぎず、業績見通しにも、戦略プラン「Push to Pass」の目標にも影響は及ぼさないと説明している。

仏主要経営者団体MEDEFのガタズ会長は、PSAにとっては残念な事態だが、同社には選択の余地はないと理解を示したうえで、米国の制裁に対して、欧州連合(EU)が対応策を講じる必要性を指摘した。仏大手企業ではほかに石油ガス大手トタルが制裁免除が得られない場合のイランからの撤退を発表済み。(「日刊メディアダイジェスト」6月5日より転載)

 

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