今週のフランス

欧州中銀、シュタインホフの社債を処分

欧州中銀(ECB)は1月8日までに、南アの流通大手シュタインホフの社債をすべて処分した。欧州中銀は毎週、量的緩和の一環で買い入れて保有している社債の銘柄リストを公表しているが、8日発表のリストからシュタインホフの欧州事業部門が発行した社債が消えていた。

シュタインホフは仏コンフォラマ(家具・家電など販売)を含む欧州大手を多数傘下に収めるが、粉飾会計の発覚を経て経営が傾いている。社債の格付けも投機的銘柄に転じており、欧州中銀も保有分の処分に踏み切った。欧州中銀は保有社債の金額等については公表していないが、報道によれば、シュタインホフ債券を1憶ユーロ近く保有していたとみられている。同社債の流通市場における取引価格は50%程度の低下を記録しており、市価で処分したとすると、欧州中銀は5000万ユーロ程度の損失を出したことになる。

欧州中銀は投資適格の社債しか買い入れていないが、その後に投機的銘柄に転じたものはほかにもある。ただ、シュタインホフ社が倒産に至った場合、同社の社債発行残8憶ユーロのうちかなりの割合を占める債権者として、欧州中銀は会社更生法の手続きに加わらなければならなくなり、中央銀行として微妙な立場に追い込まれることから、先手を打って処分することを選んだものとみられる。(「日刊メディアダイジェスト」1月10日より転載)

 

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