今週のフランス

オペル、再編計画を提示

今夏8月に仏自動車大手PSAの傘下に入った独自動車オペルが11月9日に経営再建に向けた再編計画を提示した。オペルは米GMの欧州子会社だったが、2000年以来で150億ドルもの損失を記録し、GMは欧州市場からの撤退を決めた。PSAのタバレスCEOは、2018年末まではドイツで工場の閉鎖も人員削減も行わないと約束する一方で、オペルの生産コストがPSAと比べて非常に高いことを指摘し、迅速な再編の必要性を強調していた。

再編計画では、2020年までにオペルの1台あたりの生産コストを700ユーロ削減し、年間で80万台の販売から利益が出るようにすることを目標に設定。なお、オペルは現在の損益分岐点を明示していない。コスト削減努力はあらゆるレベルで推進するが、製造工程のコスト削減としては現在用いている9つの技術プラットフォームを2024年までに2つに減らし、パワートレインの種類も整理する。またプラットフォームやエンジンについては徐々にPSAとの共有化を進める。一方、韓国で行っている生産(年20万台弱)は欧州に移転する。

販売の増強も再編の重要課題。オペルは市場シェアが低下しているだけでなく、販売実績を表面的に維持する方策として値引き販売を乱用していることで知られ(販売台数の4割が大幅な値引き販売)、これが慢性的な赤字の一因でもある。PSAによる買収でオペルのブランド名が消滅することを懸念する向きもあったが、PSAは逆に、高い技術力、正確性、信頼できる品質など、ドイツ製品の特徴とされるセールスポイントを活用してオペルのブランド力を強化する方針。新型車を毎年投入し、価格を引き上げて、収入の回復を図る。また、2020年以降には中国やブラジルなど新たな市場の開拓にも取り組む。(「日刊メディアダイジェスト」11月10日より転載)

 

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