今週のフランス

ゼネラリ・フランス、保険金受取人の調査にAIを活用

ゼネラリ・フランス(伊保険大手ゼネラリの仏子会社)は、保険金受取人が不明の生命保険の取り扱いに米IBMが開発した人工知能「ワトソン」を試験導入した。成果は上々で、同社は近く、本格導入に向けてIBMと契約する。

保険金受取人などが不明なために宙に浮いている生保契約の資産残高は2015年末日時点で54億ユーロに上ると推定されている。政府は一連の法改正を通じて、保険会社側の受取人捜索努力等を強化しており、最近では監督機関がこの件で3社に罰金処分を相次いで言い渡している。このため、保険会社側も成果を挙げる必要に迫られており、ゼネラリ・フランスはAI(人工知能)の試験導入に踏み切った。7月から9月までの3ヵ月間に、一部の担当者にAIアシスタントを配備したところ、AIを使用しない担当者と比べて受取人等の発見数が3割強増えるという成果が得られた。このため、280人の担当者のすべてにAIアシスタントを配備する方向で、IBMと契約を結ぶことを決めた。

AIアシスタントは、契約者等に関する社内のデータベースをくまなく走査し、アルゴリズムに従って分析、通常のやり方では見つけられないような関連性をあぶり出し、これを外部の公開情報と照らし合わせる。結論には確率と結論に至った論拠が併記される。担当者はこれをもとに事実確認を行い、案件を解決するという段取りになる。現在は分析のみだが、今後は学習機能を備えたツールへの改善を予定する。ゼネラリ・フランスでは、AIはあくまで担当者をサポートする役割のものであり、人員削減は計画していないと説明している。

 

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