今週のフランス

陸運部門で労使協約が成立、労組側は「労働法典改正に風穴」と歓迎

陸送部門の労使が10月4日、各種手当に関する産別協約を結んだ。労組側はこの協約について、労働法典改正に風穴を開けるものだと喧伝している。

同部門では、トラック運転手に対して夜勤・日曜出勤手当等の形で、長時間の就労に係る補償が認められている。労働法典改正に伴い、各種手当と特別賞与については、産別協約ではなく、企業単位の協約により決定できるようになったが、労組側はこれに強く反発、抗議行動を展開していた。経営者側も、労使関係が緊張化したり、一部の企業が労働コストを切り詰めて価格競争を仕掛けてくるのを阻止する目的から、産別一律の制度を維持することを望み、労使が揃ってこの件で協約を定めることを決めた。しかし、政府は、そのような協約は改正労働法典に抵触するとして合意に難色を示し、結局、企業単位の協約ではなく、産別協約で定めることが義務付けられている産別最低賃金に関する合意文書に各種手当・特別賞与に関する規定を追加するという形で決着がついた。

主要労組のCGTなどは、労働法典改正に風穴を開ける内容であるとしてこの合意を歓迎。労働法典改正では、産別協約に対して企業単位での労使協約の優位を認めることで、企業単位での対応の自由度を高めるという理念が打ち出されていたが、今回の手法を使えば、産別協約の効力を維持することが可能になり、労組側では、他の部門にも同様の動きが広がると見ている。ただ、今回の合意は、労使ともに従来制度の維持を望んでいたという特殊性があり、一般化するかどうかは疑問も残る。(「日刊メディアダイジェスト」10月6日より転載)

 

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