今週のフランス

欧州司法裁、通称協定に関するEU・加盟国の権限を明確化

欧州司法裁判所は16日、通商協定に関する欧州連合(EU)と加盟国の各々の権限に関する判断を下した。2013年にEUとシンガポールが結んだ通商協定について、加盟国・地域政府の議会による承認が発効に必要だとする判断を下した。

今回の判決は、欧州委員会の請求を経て出された。具体的な案件について、欧州司法裁が加盟国・地域政府議会による承認が必要と判定したのはこれが初めてだが、欧州委はこの種の判定が下ることを予想して、先のEU・カナダの通商協定においては、加盟国・地域政府議会による承認を得て批准することを決定。この時は、ベルギー・ワロン地方政府議会が一旦、承認を拒否したことから、成立が危ぶまれる事態になっていた。今回の判断により、欧州委との間でまとめた交渉がそのまま承認されるとは限らないという印象が貿易相手国において強まり、通商協定に向けた交渉にブレーキがかかる恐れもある。

ただ、今回の判断は、EUと加盟国の間の権限の明確化に貢献するものでもある。その観点から見ると、裁判所は今回、EUの専管事項を広く追認。その一方で、金融投資と、投資家対国家の紛争解決については、EUと加盟国の権限共有分野である旨を明確に確認した。

 

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