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電気・電子 他:西村 英記/ダイキン エアコンディショニング フランス

2019年空調業界の見通しと住宅セクターにおける
仏政府の脱炭素戦略動向に関して

 

 新年明けましておめでとうございます。

 日仏友好160周年となる2018年は多くの文化交流イベントが開催される両国にとりまして「熱い一年」となりました。またフランス空調業界にとりましても「長くて暑い夏」の到来に加え、観光産業の回復や好況な小売業、依然として高い個人住宅需要や商業用途ビルのニーズなどに支えられた一年で、業務用・家庭用それぞれの空調機器需要は2桁の成長となる活況の一年となりました。

 一方でこの「長くて暑い夏」を少し掘り下げてみると、多くの不安や課題が見える一年でもありました。長く続いた(真)夏日により全国的に水不足が発生。フランス北東部の7月は南仏以上の猛暑日が連続する時期もあり、2003年にフランスを襲った猛暑を上回る最高気温をフランスの多くの地点で観測。地球温暖化や気候変動を改めて感じさせられる一年でもありました。

 そのような環境の中、2019年はパリ協定を背景に仏政府が掲げる国家低炭素戦略(SNBC)の定量目標達成に向けた動きが更に加速されると考えており、運輸に次ぐ二酸化炭素排出分野である一般住宅セクターにも様々な動きが見られます。具体的には都市ガス網が整備されていないことから政府がインセンティブを与えていた都市ガス未整備地域(オフガス地域)で使用される石油燃焼系ボイラー購入に対する税還付インセンティブが廃止。同時に該当ボイラーからエアコンなどで採用されるヒートポンプ技術を採用した非燃焼系ボイラーへの置換えの際には従来以上の政府インセンティブが付加されるなど、仏政府の脱炭素への取組みの「本気度」を感じることができます。

 新築戸建住宅には熱エネルギー規制が2013年より適用され、近年の仏新築住宅は急速に高気密高断熱化が進められています。この規制は消費エネルギーを削減することによる地球温暖化抑制を目的としていますが、2019年~20年にかけて更に厳しい規制の導入検討が行われています。同時にこれまで比較的規制が緩かった集合住宅の規制の導入検討も考えられることから、エネルギー消費削減による二酸化炭素排出削減の動きは当面加速することはあっても減速する動きは見当たりません。

 また空調機に主眼をおいて地球温暖化抑制を考える場合、上述の脱燃焼や更なる省エネ追及による地球温暖化抑制とは別に空調機自体が搭載するフロンガス(HFC)での取り組みも加速しています。欧州全体の動きとして地球温暖化の一因となっているオゾン層破壊係数(GWP)の高いフロンガスからの脱却が進んでおり、仏政府は段階的にGWP値基準でフロンガスの市場供給量を抑制、自然冷媒化を推し進めています。結果、この一年で急速に低GWP化が進んでおり、その流れを加速させる為にも19年の早い時期に関連する法律の一部改定が行われる見通しです。

 上述の通り、空調業界から見るフランスによる環境取組への挑戦は「脱炭素(脱燃焼)」「消費エネルギー抑制」及び「低GWPの取組み」など多岐に渡る取組の集合体で、それぞれに呼応する技術をIoTやAIをもって結合させることで新たなニーズに適応することが次のビジネスチャンス獲得に繋がると考えています。

ダイキンエアコンディショニングフランス

西村 英記

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